体操と裁判

体操経験のある弁護士が、裁判になった事案の検討を通じて、体操指導者の注意義務について考えるブログです。

2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧

②高校生が、部活動で、鉄棒の後方屈伸二回宙返り下りの練習により、傷害を負った事案(責任否定)

②広島地判昭和53年5月23日(判時911号148頁) 1.事案の概要 昭和47年8月18日、高校3年生のXは、Y教諭の出身大学で鉄棒の後方屈伸二回宙返り下りを練習を行い、ウレタンマット上に頭部から落下し、頸髄損傷等の傷害を負った。 裁判所は…

①高校生が、部活動で、吊り輪の後方二回宙返り下りの練習により、傷害を負った事案(責任肯定)

①山形地判昭和52年3月30日(判時873号83頁) 1.事案の概要 昭和43年7月1日、高校1年生のXは、部活動で、吊り輪の後方ニ回宙返り下りの練習を行い、床に敷かれたセーフティ・マット上に頭部から落下し、頚椎脱臼の傷害を負った。 裁判所は…